でんじそう (田字草) 

学名  Marsilea quadrifolia
日本名  デンジソウ
科名(日本名)  デンジソウ科
  日本語別名  タノジモ、カタバミモ、ヨツバウキクサ、カツモ
漢名  蘋(ヒン,pín)
科名(漢名)  蘋(ヒン,pín)科
  漢語別名  田字草(tiánzìcăo)、四葉菜(シヨウサイ,siyecai)
英名  Pepperwort, (European)Water clover, Water shamrock
2008/04/17 薬用植物園

2010/08/21 富山県中央植物園


2006/08/28 明治薬科大学薬草園

2006/10/28 薬用植物園

 デンジソウ科 Marsileaceae(蘋 pín 科)には、3属約70種がある。

   デンジソウ属 Marsilea(蘋 pín 屬)
約50種
     ナンゴクデンジソウ M. crenata(南國田字草)
     デンジソウ M. quadrifolia(田字草・蘋) 
    
 シダ植物については、しだを見よ。
 和名は、漢名の音。漢名は、葉の形(葉正四方,中拆如十字)から。
 漢語の蘋(ヒン,pín)はデンジソウの意、また萍(ヘイ,píng。ウキクサ)に通じる。
 なお、セイヨウリンゴを蘋果
(ピングオ,píngguŏ、簡体字は苹果)と呼ぶのは、サンスクリット語の音写であり、蘋の字義とは関係ない)
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』15(1806)蘋に、「ウキクサ ヨツバ 田字草通名 タノジモ カタバミモ」と。
 ユーラシア・北アメリカに広く分布し、日本でも全国に産する。
 全国では絶滅危惧Ⅱ類(VU)、埼玉では絶滅危惧ⅠA類(CR)。
 中国では長らく薬草として、また先秦時代には蔬菜としても用いられた。
 今日では、有害な雑草。
 『詩経』国風・召南・采蘋(さいひん)に、「(ここ)に以て蘋(ひん)を采(と)る、南澗の浜(ひん)に、云々」と。
 これを踏まえて『春秋左氏伝』隠公三年の伝に、「苟くも明信有らば、澗谿
(かんけい)沼畤(しょうし)の毛、蘋(ひん)(はん)薀藻(おんそう)の菜、筐筥(けいきょう)錡釜(きふ)の器、潢汙(こうお)行潦(こうろう)の水も、鬼神に薦むべく、王公に羞(すす)むべし」と。


跡見群芳譜 Top ↑Page Top
Copyright (C) 2006- SHIMADA Hidemasa.  All Rights reserved.
クサコアカソウ シュロソウ スハマソウ イワチドリ チダケサシ 跡見群芳譜トップ 野草譜index